建設環境委員会視察 富山市・金沢市へ

10月9日、10日と建設環境委員会の視察で富山市と金沢市を訪れました。
初日、富山市での研修は欲張りにも3テーマ。「コンパクトシティ構想について」「空き家対策計画について」「街区公園コミュニティガーデン事業について」伺ってきました。

富山市は全国的にほぼ共通の課題である人口減少と高齢化に加え、過度な自動車依存による公共交通の衰退という課題を抱えていました。そこで打ち出したのが公共交通を軸としたコンパクトなまちづくりです。都心地区と公共交通沿線への居住を誘導するため、住宅の建設事業者や購入する市民に対する助成、LRTネットワークの整備、鉄道との乗継利便性向上などを行っています。

一見すると、中心市街地ばかり活性化させて、周辺地区を切り捨てているようにも思えますが、中心市街地の価値を高めることは地価の上昇、固定資産税・都市計画税収の増加につながり、その分で周辺地域の「地域自主運行バス」の運行経費を補助するなど、財政面から見ても意義があるとのことでした。

富山ライトレールの整備では、旧JR富山港線時代は30~60分に1本、終電は21時台だったものを、15分間隔で23時台までと大きく増発、新駅も設置するなどして、利用者を平日で2.1倍、休日で3.4倍に増加させることに成功。日中の高齢者利用が増加するといったライフスタイルの変化を生んだとのことです。また最近では「歩くライフスタイルの推進」を進めており、健康寿命の延伸、地域経済への波及を狙っているとのこと。このあたりは、西東京市のコミュニティバスや健康施策などに生かせそうです。

空き家対策については、空き家化の予防のための所有者への啓発パンフレットの作成、富山市空き家情報バンクによる利活用の促進、問題がある空き家への対応状況などを伺いました。特に地域活性化や地域課題の解決となる公益的な用途として空き家を活用することを目的に、改修・除却工事を行う場合に補助金を交付するという富山市空き家再生等推進事業は富山市独自の取り組みで参考になりました。

街区公園コミュニティガーデン事業は、高齢者の外出機会や生きがいの創出、地域コミュニティの再生を目的に平成25年から行われている事業で、市は公園の一角に野菜等を育てられる農園を整備、地元の住民組織が管理していくというものです。現在は市内7か所に設けられているとのこと。西東京市では9月議会で市民農園のひとつである富士町市民農園が閉鎖されるという話があったので、参考にしたい取り組みだと感じました。

盛りだくさんの富山市での学びを終えて宿泊先である金沢市へ移動。夜はホテル近くの素敵な町屋ダイニングでのひとときを過ごしました(当然ですが自費!)。

翌日は早起きして朝食前にホテル周辺を散策。天気も良く清々しい朝でした!

さて肝心の視察は金沢市役所にて「金沢方式の無電柱化について」。無電柱化には、①良好な景観の形成、②通行空間の安全性・快適性の確保、③道路の防災性能の向上、といった目的がありますが、金沢市では中でも①に重きを置いて無電柱化を進めているとのこと。

金沢方式と呼ばれるのは、完全地中化にこだわらず、地域の特性に合わせて様々な手法を組み合わせるもので、表通りからは電柱をなくすものの、脇道や裏道から電線を引っ張って配線する「脇道配線」「裏配線」や、隣接する建物の軒下を利用する「軒下配線」、柱状型の分岐機器を利用した「ソフト地中化」などが挙げられます。

主計町(かずえまち)で実施された軒下配線方式での無電柱化の事例では、住民参加によるワークショップの開催、原寸大につくった地上機器の模型を使った設置場所の検討、かわら版「景観づくりニュース」の発行による情報提供など、地域住民や土地・建物所有者との丁寧な合意形成の過程について紹介されました。これは、無電柱化に限らず、どんな事業を進める上でも参考になる話だと感じました。

その後、帰りの新幹線の時間まで少し時間があったので、同僚議員と一緒に公共レンタサイクル「まちのり」を活用して、無電柱化の整備事例である主計町茶屋街とひがし茶屋街を見てきました。市役所で説明を受けたとおり、軒下に建物に合わせた形で電線管が配されている様子、街路灯の上に設置された柱状型分岐器などを確認することができました。

  

以上が2日間の視察の報告です。実は、スケジュールの調整段階では1日目の予定が1テーマ60分の座学のみで、「税金を使って行くのに1日目が60分のみでは市民に説明がつかない!」と言ったのですが、その後正副委員長と事務局のご努力で、充実した内容にしていただきました。ありがとうございました。

最後に、今回の視察は台風19号がやってくる直前だったので無事に終えることができましたが、報道の通り北陸新幹線が不通になるなど、各地に甚大な被害が出ています。お亡くなりになった方のご冥福をお祈りするとともに、被災された方に心からのお見舞いを申し上げます。

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