予算特別委員会で17項目を質疑

3月17日、19日の2日間、予算特別委員会で質疑を行いました。通常であれば合計120分の質疑が可能なのですが、新型コロナウイルスへの対応のため議会日程を変更し、質疑時間は60分となりました。時間ギリギリ使って17項目にわたって質問しました。なお、以下のメモは私の聞き取りによるものですので、正確なものではありません。議事録は数か月後に公開されます。

○財政全般
新型コロナウイルスの影響で経済は大きな打撃を受けている。今後の税収減等、影響が予想される。当初予算そのものに新型コロナウイルスへの対策が盛り込まれていないのは(予算編成時期の関係から)わかっているが、説明の中で一切触れられなかった。今後どう対応していくのか触れるべきではなかったか。
【財政課長答弁】
新型コロナウイルスの影響が長期化すれば市財政に影響するという認識は持っている。今後の国や都の動向を把握して市としても対応していく。
【田村意見】
先ほど(別の委員から)前に出るばかりでなく、大局を見るリーダーシップの形もあるといった意見があったが、こういうときこそ市長に先頭に立ってメッセージを出してほしい。

○田無第二庁舎賃貸に係る受入金
田無第二庁舎のフロアの一角を勤労者福祉サービスセンターに貸すことによる収入との説明だったが、年39万8千円というのは月3万円あまり。駅前の新しい庁舎の中でこの額は安すぎないか。算出の根拠は。
【総務課長答弁】
田無第二庁舎はリース物件のため、私法上の賃貸借契約となる。算出については行政財産の例によっている。
※この後、別の議員の質問に、建物の推定再建築費や周辺の路線価に面積をかける等の方法で算出している、勤労者福祉サービスセンターは産業振興課の指導が必要なため、田無第二庁舎内に入った、他団体も使いたいと申し出があった場合は個別に判断するといった答弁がありました。

○田無第二庁舎等整備事業費
昨年の委員会で、市民向けに説明していた仮庁舎整備事業費の18億8400万円に入っていない経費が「関連経費」として計上されていることがわかった。今回の予算にも同様の経費があるか。
【企画部主幹答弁】
コンピュータ等セットアップ委託料ほか4項目が18億8400万円に含まれない関連経費である。
【田村再質問】
昨年の委員会では「関連経費については、今回の経費で一旦整理というふうに考えている」と答弁があった。一旦整理とはこれで終わりという意味ではなかったのか。この答弁との整合性は。
【企画部主幹答弁】
債務負担行為を設定して昨年の段階で令和2年度に実施するとしていたものもある。それ以外の経費を含めても、昨年の委員会で答弁した総額21億余りという金額を超えない見込みであり、一旦整理という認識は間違っていない。
【田村再質問】
金額の問題ではない。一旦整理などと言わずに、「来年度も若干だが関連経費は発生する予定」と言うべきだったのでは。改めて同じ質問をするが、関連経費は一旦整理と考えてよいか。
【企画部主幹答弁】
関連経費については現時点では想定していない。
【田村意見】
ある意味正確な答弁をいただいた。保谷庁舎解体工事費も市民向け資料では3億3000万円となっているが、今回の予算額は3億8280万円となっており増えている。まだまだ全体像がつかめない。今後も追跡させていただく。

○PR親善大使活動謝金
これまで多くの親善大使を任命してきた。活動謝金は予算額6万4千円と少額だが何のための費用か。また、分野に偏りがあるのではといった声もあるが、選考基準はどうなっているか。
【広報広聴担当課長答弁】
PR親善大使には市のイベントへの参加をしてもらう予定であり、その謝金である。選考基準は、①市とのゆかりがあること、②情報発信としてHPやSNSをやっていること、③意欲のある人、である。広報担当が情報収集して依頼している。
【田村再質問】
基準は分かったが、HPやSNSをやっていなくても発信の場を持っている人はいる。今後さらに大使を増やしていく予定はあるのか。また、広報担当が決めてしまうのか。
【広報広聴担当課長答弁】
活動の場をそれぞれお持ちの方はいると思うので、ヒアリングして判断していきたい。任命について案は作成するが、それを首脳部会議にかけて決裁をもらっている。

○庁用車維持管理費
庁用車を減らすと施政方針でも述べられた。具体的に予算書のどこに効果が出ているのか。燃料費や車両運行管理委託料は今年度予算よりも増額となっている。
【総務課長答弁】
修繕料や保険料など、車一台当たりの単価が出るものについては効果が出ている。

○戸籍住民基本台帳事務費
8月末の住民票等自動交付機廃止による管理委託料や保守点検委託料の減が行財政改革の効果として挙げられている。しかし、一般質問で指摘したように自動交付機の利用者はまだまだ多い。7台全部撤去ではなく、せめて田無・保谷両庁舎のみでも残せないかと提案したが、できないのか。その場合は費用が少しは下げられるのではないか。
【市民課長答弁】
メーカー側と話し合いをしてきたが、7台ある自動交付機のシステムサーバーの保守の費用も含まれており、安定した運用ができないと聞いている。

○敬老金贈呈事業費
事業費の多くが報償費の敬老祝金で占めており、1482万円となっている。提出された資料を見ると、対象となる人数は右肩上がり、他市と比較しても西東京市の敬老金の額(88歳:1万円、100歳:5万円)は高いように思える。まずはこの事業の目的を伺う。
【高齢者支援課長答弁】
高齢者の敬老や、長寿を祝うことが目的。最近では対象者の安否・所在確認の目的もある。
【田村再質問】
もちろん、私だってお金がほしいかと言われればほしいし、1万円か3万円か5万円かと言われれば5万円がいいが、今の目的を聞く限り、金額の問題ではないのかなとも思う。担当課として今後の考え方は。
【高齢者支援課長答弁】
事務事業評価の対象にも挙げられている。今後他市事例の調査もして、喜んでいただけるようなことを考えたい。

○美化・喫煙マナー推進事業委託料
昨年9月の決算特別委員会では、ひばりヶ丘駅周辺について路上喫煙・ポイ捨て防止地区指定後もごみの回収量が増傾向であるという答弁だった。今回提出してもらった資料にその後1年以上数字が出ているが、担当課はどう分析するか。
【ごみ減量推進課長答弁】
確かに平成30年9月の防止地区指定後に増傾向であったが、令和元年11月から今年1月にかけて減少傾向である。10月からの資源物戸別収集化により路上の収集カゴがなくなったことにより、集積所周辺のポイ捨てがなくなったことの効果ではと考えている。
【田村再質問】
今後の推移を注目していきたい。もう一つ気になったのが、西武柳沢駅の回収量が平成29年度は最も多かったのが、その後大きく減っている。大きく減った要因は。
【ごみ減量推進課長答弁】
西武柳沢駅北口は飲食店と住宅が混在しているエリア。啓発用のシールを掲示したり、キャンペーンを行って重点的に取り組んだことの効果が出たと考えている。

○コミュニティバス運行事業費
はなバスへの運行補助金、1億4916万1千円で今年の当初予算比19.5%増、補正後の額と比べても13.9%の増となっている。要因は何か。また、今年正月ダイヤを実施したとのことで、資料によると利用者数が減り運送収入も減ったが、それにも増して運行経費が下がったことがわかる。担当課として成功と見ているか。今後このようなシーズンダイヤを広げていくのか。
【交通課長答弁】
経費増の部分では車両の新規購入が3台、事業者の乗務員への給与見直しによる人件費増がある。一方運行収入では保谷庁舎を通る第2ルートの利用者減を見込んでいるため、運行補助金が増となる。正月ダイヤでは45万円の削減効果があったと考えるが、同時に利用者減となっているので、利用者数を減らさずに収支改善していくことを考えたい。
【田村意見】
運行本数を減らさないようにお願いしたい。環境の観点からも公共交通利用の促進は大事である。

○都市計画道路3・4・24号線整備事業費
田無駅南口広場の件。用地買収費と物件移転補償費が今年度予算よりかなり少なく、それぞれ9831万円と8602万円である。昨年の委員会では「2020年度には約15億円、2021年度は約16億円の用地取得に関する費用を見込んでいる」と答弁していたが、15億には全く届かない。交渉が進展していないということか。
【道路建設課長答弁】
1件分の費用を計上しているが、今年度とは土地の面積、建物の規模が違うため予算額が減っている。国庫補助金の対象であり、確実な予算執行を求められていることから確度の高いものだけを予算計上した。他の権利者とも交渉は鋭意進めており、適宜対応する。
【田村意見】
計画通り進めるには令和3年度、4年度に多額の予算が必要だが、今後の経済状況で税収減も想定される。進めていくのはかなり難しいのではないか。

○西東京いこいの森公園等指定管理料
新たに泉小わくわく公園が入ることによる増額だが、1000万円ほどの大幅増となっている。具体的にどういったことにお金がかかるのか。また、開園記念式典等委託料50万円とあるがどのような内容を予定しているか。
【みどり公園課長答弁】
消費増税分と、泉小わくわく公園が加わることによる増である。具体的には140万円が人件費、250万円が維持管理費、590万円が芝生を含む植栽管理費である。芝生の養生期間4か月ほどの後に全面開園を予定しており、式典の設営等で50万円を見込んでいる。内容は今後地域協議会と考えていく。

○災害時緊急物資確保対策事業費
一般質問でも取り上げたマスクの備蓄について。資料を見るとN95タイプが6校に1200枚あるとのことだが、サージカルマスクについては今年度の備蓄品拡充の内容にも入っていない。感染症の流行と地震等が同時に来れば複合災害となる。避難所での感染症対策としてマスクの備蓄を考えるべきだ。 
【危機管理課長答弁】
今回の新型コロナウイルスへの対応を踏まえ、医療救護所や市役所の事業系継続の観点から引き続きマスクの備蓄に努める。

○児童健康管理費(保健室備品)
小学校、中学校共に毎年同額の予算だったが、今回いずれも増額された。何を購入するのか。
【学務課長答弁】
感染症対策として加湿器を保健室に設置する。

○教育指導費
今年度まで行われていた「夢・未来講演会」がなくなり、今後はこれまでの成果を生かしながら生徒の自主性が生かされる企画を考えるということが別の委員の質疑でわかった。しかし、講師等謝金や施設使用料等の予算がなくなってしまっている。講師を呼んだり施設を借りたりできるのか。予算はどこから出すのか。
【統括指導主事答弁】
「夢・未来講演会」は当初から3年間の実施の予定だった。今後は市の公共施設を使用するなど予算のかからない形で実施する。

○成人式事業費
18歳成人となる2022年度以降の開催時期について本市ではどうするのか。もし決まっていないとすれば、いつ頃までに決定するつもりか。
【社会教育課長答弁】
今年の成人式来場者へのアンケートでは91.5%が20歳での式を望んでいる。令和4年4月から18歳成人となるので、それまでは現行通り実施する。式の準備は早ければ2年前からすると聞いているので、次年度の早い段階で決定したい。
【田村意見】
成人を祝うから成人式で、20歳でやるとなると何を祝うのかなということになってくる。式の運営や内容等見直すいい機会になる。

○公民館費
公民館だより配布委託料が昨年比13%のマイナス。今後の配布は大丈夫か。また、視聴覚教育の委託料のところで映画上映委託料がなくなったが、これはもうやらないのか。
【公民館長答弁】
公民館だよりについては事務事業評価の対象となっていたことから、公民館運営審議会で議論した。その結果、多くの利用者が読んでおり、紙面の配布は行っていくべき、毎月発行が必要だとの意見があり、ページを圧縮(年12回中10回が2ページ、2回が4ページ)のうえ全戸配布を続けることになった。映画上映についてはこれまで谷戸公民館で西東京シネマ倶楽部にお願いしていた。今後は引き続き柳沢公民館で実施予定である。

○中央図書館・田無公民館耐震補強等改修工事費
一般質問でも取り上げたが、令和3年度に耐震改修を実施すると市民の活動場所が不足する(※市民会館跡地にできる施設は令和4年度から利用開始予定で、令和3年度は利用できない)。一般質問では全館で利用区分を見直して枠を増やすとの答弁だったが、具体的にどの程度の枠が増え、それで吸収できると考えているのか。
【公民館長答弁】
1日を3区分に分けているうち、午後を2つに分けることにより利用可能な区分を増やす。現在年間で34700区分となるものを、この区分の見直しにより田無公民館が閉館であっても2082区分多く確保することができる。
【田村意見】
区分が増えるとのことだが、机上の空論だ。田無公民館で活動している団体が保谷駅前やひばりの公民館に行くというのは考えにくい。令和3年度の耐震改修は行うべきではない。

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