夕方、期日前投票のため田無庁舎に寄ったところ、大行列となっていました。そのさまはまるで人気アトラクションを待つかのようです。この状況を、「行列ができるほどみんな選挙に関心があるんだ、よかったね!」とは言っていられません。
ご存じの通り、今回の衆議院議員選挙の入場券の発送が西東京市では大幅に遅れました。このことから、期日前投票の出足が後半に偏ったことが想像されます。市民の中には、「面倒だけど行くか」「行かないといけないから行くか」というような意識で投票所に向かう人も少なくないと思います。あるいは買い物のついでにとか、どこかへ出かける前に立ち寄って、といった形で投票所に行く人も多いと思います。そんな市民が、せっかく投票しようと思って行ったのに大行列で時間がかかりそうとなれば、「じゃあいいか」と思う人も出るのではないかと思います。また仮に今回は投票していただいたとしても、「選挙って面倒だよな」というイメージが残り、もう行きたくないと思ってしまう可能性もあります。
今回の西東京市の投票率がどのような数字になるかわかりませんが、もし周辺自治体との比較で下落が大きいというような結果が仮に出るとすれば、市の責任は大きいと思います。
これは、危機管理の問題だと思うのです。まず第一に入場券の発送が遅れるような事態を避けなければならなかった。これがそもそもの問題です。そして、いざ発送が遅れるとわかった時点で、次の策を打つべきだった。入場券がなくても投票可能であることの啓発、後半に期日前投票所が混雑することを見越しての対応などです。
衆院選と市議選が重なることが「はじめての事態だったから」というだけで済ませてはいけないことだと思います。間接民主主義における市民の政治参加の第一歩は投票です。その投票行為ができるだけストレスなく行える環境作りをする責任が市にはあるのです。