議長を「不信任」とした理由 ~9/18本会議は適切な議会運営だったのか~

昨日の本会議をもって32日間に及ぶ第3回定例会が閉会しました。最終日に提出されたのが議長に対する「不信任決議」と「信任決議」です。要は裏表の関係で同じことなのですが、不信任決議が出されると、議長支持の会派(今回なら自民党)からは対抗して信任決議が出されることが多いです。私は不信任決議の賛成者となりましたが、このような場合は現状を肯定するもの、つまり信任決議が優先して審議されます。

信任決議の内容は、「議長は本定例会の会議において、稲垣議員の動議を取り上げてから採決にいたる場面において、適切な議会運営を行っていたと認識します。また、その場面において、議場はいたって静寂で秩序も保たれていたとも認識します」というものでした。

これに対して「どこが適切だったのか」「静寂で秩序も保たれていたというのは嘘ではないか」と質問が出ますが、「見解の相違だ」といった答弁が繰り返され、納得できないとの声が上がります。それでも議長に代わって議事を進行した副議長が、横に座る事務局長の「助け」を得て議事を進めようとしたためさらに議場は混乱、騒然とした雰囲気になりました。近く録画中継もアップされると思いますので、またその映像を振り返ったうえでコメントしたいと思いますが、お見せするのが恥ずかしいような状況でした。

その後数度の休憩の後、信任決議の審議に入りました。私はこの信任決議に反対(すなわち不信任)の立場から討論を行いました。その理由を一言で言えば「一人一人を尊重した、公平・公正な議会運営」ではなかったからということになります。この言葉は、他でもない田中議長ご自身が議長就任時に本会議場で述べた言葉であり、議長を務めるにあたっての約束だと理解していますから、この約束を守っているかどうかが判断基準になると思いました。ただ、ここには「見解の相違」があります。議長を信任するという側は「適切な議会運営」「議場はいたって静寂で秩序も保たれていた」と言っているのです。

そこで、ぜひ皆さんに9月18日の本会議の様子を見ていただきたいのです。ご覧いただいて、これが「一人一人を尊重した、公平・公正な議会運営」と呼べるものなのか、ご判断をいただきたいと思います。
西東京市議会インターネット中継

ちなみにこの信任決議は自民・公明の賛成多数で可決されました。反対は生活者ネットの2人と私を含む無所属の4人。共産・立憲は揃って退席しました。大人の「事情」があるんでしょうが、残念ですね。

なお討論の中では、大切なことはこの決議の結果ではなく、この後の議長が、公平・公正な議会運営をすること、公平・公正でないと疑念を抱かれるような議会運営をしないこと、そして、二度とこのような信任・不信任を問うような決議が提出されることのない西東京市議会になることだとも述べました。今回のような混乱が、最初で最後であることを願います。

<以下、9月18日の本会議主なポイント>

①動議が競合した場合の取り扱いについて
質問:動議を同時に出した場合は両方の内容を確認すべきだ。なぜ一方を採決までしてしまったのか。
議長:同時だから同時に取り上げるということはない。議長の整理権の範囲だ。
【参考 西東京市議会会議規則第18条】
他の事件に先立って表決に付さなければならない動議が競合したときは、議長が表決の順序を決める。
→どちらを優先するかを決めるためには、少なくとも動議の内容を確認するべきです。

②討論に付さなかったことについて
質問:なぜ今回討論の機会を設けなかったのか。
議長:採決は終わったので、この案件は終了している。
【参考 西東京市議会会議規則第43条】
議長は、前条の質疑が終わった時は討論に付し、その終結の後、表決に付する。
→討論に付すことが「できる」という規定ではありません。はっきりと「付し」と書かれています。

その他、議長の進行ぶりが公平・公正と言えるものかどうか、ご判断いただければと思います。

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