昨日2月1日はこちらの講座に参加しました。第一部が小学校6年生向けの子ども条例副読本の制作に関わった、東京経済大学野村ゼミの学生さんによるリレートーク。第二部が西東京市子ども権利擁護委員(CPT)の野村武司氏による基調講演と、世田谷区子どもの人権擁護委員の平尾氏、国立市子どもオンブズマンの成瀬氏、CPTの井利氏、谷川氏を加えてのシンポジウムという構成でした。
第一部の学生による発表では、制作にあたってどのような点に苦労したのか、特にどんなことを伝えたいのかといった話がありました。具体的には、だれもいじめられてはいけないという大前提のもと、子ども同士のことだけではなくて、おとなからの権利侵害を受けることもあるという話を盛り込んだこと、CPTに相談するシチュエーションについて、あえて言葉で「○○なとき」と例示するのではなく、イラストで表現することで、特定の場面に限定せずどんな時でも相談していいんだというメッセージが伝わるようにしたことなどが説明されました。
学生の感想では、「子どもの立場に立って考える機会になった」「小学6年生向けのものではあるが、大人にも読んで知ってほしい」「この副読本で一つでも多くのことを学んで、実際に行動に移してほしい」といった声がありました。市議会ではこれから「子ども向けパンフレット」の制作を進める予定ですが、一つの参考になる事例だと思いました。
第二部のシンポジウムでは、世田谷区、国立市それぞれの事例が紹介されてこちらも非常に参考になりました。色々な話がありましたが、CPTの谷川さんの話の中で、「中学校に子ども条例のことを話に行くが、一番伝わりにくく子どもたちがピンと来ていない様子なのが、子どもの意見表明や参加について。特別な場面だけではなく、日常的に子どもの声が聴かれるようにならなければいけない」といった話があり、印象的でした。子どもの権利を具現化するためには、それを受け止める大人の姿勢が大切なのだということを改めて考えさせられます。
野村ゼミの学生が関わった小学校6年生向けの副読本。数日前に議員向けに配布されたものを私は持っていったのですが、当日の参加者には部数が足りないとのことで配布されなかったそうで残念でした。近日中にホームページにアップされるとのことですので、ぜひそちらで手に入れてください。