新型コロナで緊急質問 市議会は1週間休会へ

昨日2月28日は西東京市議会の初日でした。通常であれば、市長の施政方針演説、上程する議案の説明等があって午前中には終わるというスケジュールでした。

そこへきて前夜の安倍首相の休校要請発言。ただでさえ市主催行事の中止、公共施設の一部休止などの対応に追われている最中でしたので、議会を開ける状況なのか?という思いで朝を迎えました。特に教育委員会、子育て支援部は現場の対応に注力するのが先だと思っていました。

案の定10時から予定の本会議は開かれないまま時間だけが過ぎ、16時15分に時間延長の手続きをするためだけに本会議を開会(17時以降も会議をするために必要な手続き)、すぐに休憩となり、実質的に始まったのは18時20分でした。

その間何が行われていたかというと、7名の議員から出された「緊急質問」に対する答弁の調整をしていたということです。今の市長は事前に作成した答弁書の原稿がない限り答弁しないので、各担当部署の職員が市長が間違いなく答弁できる原稿を作るために朝から奔走していたのです。本当にこれでよかったのか、すっきりしない気持ちです。

緊急質問では以下のようなことが質問されました。
・休校中の子どもの居場所の確保について
・休校要請を受け入れた妥当性、判断の時期について
・危機管理対策本部の開催状況について
・市の感染者の有無や発生した場合の対応について
・医師会や保健所等との連携について
・市民への情報提供について
・公共施設休止中の市職員の業務、休業の場合の補償について

もちろんどれも重要な指摘で、
「小学校低学年の居場所については検討していく」
「児童館併設の学童は休館中の児童館スペースを利用。学校内の学童は育成室以外の教室を利用できるよう学校と調整する」
「市内幼稚園の休園は原則として各園の設置者の判断である」
「国の要請は妥当と考えた」
「1/27から市HPのトップページで情報提供してきた」
「感染者の居住地は国の方針に則り一律“都内”としている」
「施設の閉鎖中にも職員は業務がある。もし休業の場合は特別休暇で対応する」
といった答弁がありました。

ただ、本当に残念なのは「国の方針に則り」「国の通知に基づき」の繰り返しで、市としての主体的な判断が感じられないこと。そして、複数の質問者が「市長自身としての情報発信は」「国に先駆けて決断できなかったのか」等々、角度を変えて聞いているのに、その度に市長は手元の原稿に目を落として、情報提供はやってきたとか、対策会議を4回開いて、2月21日は対策本部にして云々と、聞いてもいない同じ説明を繰り返すだけ。ホントに国会の答弁と同じですよ。なんで一分一秒でも早い対応が求められているこの時に、こんなつまらない答弁を、部長級職員が勢揃いして聞かないといけないのか、という思いにさせられました。

ちなみに私は緊急質問はしませんでした。というのも、もともと本会議後の会派代表者会議で市の一連の対応については説明があると聞いていたので、まずはそこで確認すればいいだろうと思っていたからです。会派代表者会議は非公開で議事録もありません。であるがゆえに、現場レベルでのまさに現状が本音ベースで聞けたのではないかと思います。「検討中」や「わからない」も含めてまずは取り急ぎでよかったと思うのです。本会議での緊急質問となったがために、「誤りのない答弁書」の作成が求められ、その調整に職員が忙殺され、現場業務に影響したとすれば残念です。

何が正解かというのはわからないし、緊急質問をしたことが悪いというつもりもないけれど、ちょっと昨日は複雑な心境になりましたので率直に書いてみました。

さて、議会としての対応はというと、来週1週間、3月8日までを休会とすることにしました。ただ休みたいだけ?と思われるかもしれませんが、これまでの話でもお分かりの通り、議会を開いているとその対応のために多くの職員(しかも部課長級)が拘束されてしまうのです。それを避けるという観点でも、休会は妥当と思っています。

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