昨日3月27日で令和2年第1回定例会が閉会しました。開会前日の夜に安倍首相による学校休校要請が出され、新型コロナウイルスへの対応を行いながらの29日間となりました。西東京市議会でも1週間の休会、日程の変更、質問時間の短縮といった異例の対応を行いました。議会によっては一般質問を実施しない、予算特別委員会を開催しないといったところもあったようですが、限られた時間の中でも議会の権能を一定程度果たすことができたのではないかと思います。
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3月議会で何といっても重い議案は議案第5号の令和2年度西東京市一般会計予算。総額は759億4300万円で、中原小学校校舎等建替えに37.3億円を計上するなど、教育比の伸びが大きく、対前年度比6.3%の増となりました。
私は、新型コロナウイルスへの対応が続く緊急時であることも考慮し、賛否について直前まで迷いましたが、
①勤労者福祉サービスセンターへの補助金をはじめとする見直しが不十分な事業があること
②住民票等自動交付機の廃止など市民サービスの切り捨てが見られること
③事実上の田無庁舎統合案に近い状態ができあがった今もなお「市の中心エリアでの統合を視野」にした検討を続ける方針を変えないこと
④令和4年度運用開始となる市民会館跡地の官民交流施設の完成前である、令和3年度の中央図書館・田無公民館の耐震改修工事による休館は市民活動に与える影響が大きすぎること
を指摘、市長のリーダーシップや調整力にも疑問を呈したうえで反対の立場を取りました。
反対討論の様子は議会インターネット中継のページにアップされていますのでよろしければご覧ください。46分12秒から私の討論です。
もう一つ触れておきたいのは「議員提出議案第1号 新型コロナウイルス拡大で落ち込む景気対策のために消費税5%への減税を求める意見書」についてです。私は反対し、議会としても否決という結果になりました。
この賛否については色々とご意見があるところだと思いますが、「新型コロナで落ち込む景気対策としての減税」という点を踏まえて検討しました。まず、現時点において必要なのは休業や売り上げの減少等によって収入が減った方に対しできる限り早く現金をお届けすることです。これは生活保障という視点です。一方、消費税の減税がどれほどの景気刺激効果があるのかというのは疑問です。もちろん10%よりは5%の方がいいに越したことはありませんが、5%だから今まで控えていた旅行に行こうとなるかどうか。それよりは手元に1円でも多くの現金をお届けした方がいいと思います。
また、「新型コロナ対応としての減税」というのは期間限定の減税ということです。減税・再増税の前後で事業者に価格やシステム変更等の作業が発生しますし、減税・再増税前後の買い控えや駆け込みにつながることも考えられます。但し、税制度全体の見直し、具体的には法人税率の引き上げ等とセットにする中で消費税の恒久的な減税であれば、議論の余地があると思います。