ありのままの自分でいられる場 川崎市「子ども夢パーク」を見学

10月15日、川崎市の子ども夢パークを三多摩議員ネットワークの有志メンバーで見学してきました。「川崎市子どもの権利に関する条例」を具現化する施設として、工場跡地に2003年オープン。ちなみに、川崎市条例の第27条は以下のような内容です。

(子どもの居場所)
第27条 子どもには,ありのままの自分でいること,休息して自分を取り戻すこと,自由に遊び,若しくは活動すること又は安心して人間関係をつくり合うことができる場所(以下「居場所」という。)が大切であることを考慮し,市は,居場所についての考え方の普及並びに居場所の確保及びその存続に努めるものとする。
2 市は,子どもに対する居場所の提供等の自主的な活動を行う市民及び関係団体との連携を図り,その支援に努めるものとする。

パーク内には、せせらぎやログハウス、かまどなどがあるプレーパーク、屋根付きの全天候型広場「たいよう」、本が置いてある交流スペース「ごろり」、乳幼児と障がい者優先のスペース「ゆるり」などがあります。また、主に学校の中に居場所を見いだせない子どもや若者たちが育ち、学ぶ場であるフリースペースえんも併設されています。

当日は、不登校・ひきこもりの居場所支援に長年関わり、現在は夢パークの総合アドバイザーを務めている西野博之さんにたっぷりお話をしていただきました。

・子どもを権利の主体である一人の人間として尊重する
・子どもとおとなは社会のパートナー
・ICT化が進む中、実体験なしにわかった気になってしまう
・五感を使って群れて遊び、自分の「感・観・勘」を育てる
・安心して失敗できる環境をつくる
・その子の「いまだ!」はきっと来る
・学校不適応児ではなく子どもに適応できない学校教育

などなど、印象に残る話がたくさんありました。

また、年に一度の夢パーク最大のイベント「こどもゆめ横丁」では、子どもたちが自分たちのアイデアでお店を作り、どんな商品をいくらで売るかを決め、本物のお金を使って商売をするとのこと。売り上げには「横丁税」という税金がかけられ、その税収によってパーク内の新たな遊具が購入されることもあるとか。そしてその税金をいくらにするかも子どもたち自身が決めるそう。子どもが主体のホンモノの体験です。

昨年、学校が一斉休校になった際も、「だからこそ開けないでどうする!」と夢パークを開き続けたとのこと。おとなが覚悟をもって、子どもの居場所を最優先に運営を続けてきたことの表れだと感じました。

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