田無駅南口で「再開発」が始まった??

解体工事が始まったビルがあることから、田無駅南口で何か始まったなと思っている方も多いかと思いますが、先に言っておくと田無駅南口で「再開発」事業は行っていません。北口で行われたような、仮設店舗を作っていったん移転させ、再開発ビル完成後に戻ってくるというような事業ではないということです。

ビルを壊した後に何ができるのか?というと、「何もできない」というのが正確ではありませんが感覚的には近い答えではないかと思います。少なくともあと3年ほどは何もできません。では、一体その後どうなるのかというと、交通広場ができます。正確な名前は「西東京都市計画道路事業3・4・24号田無駅南口線交通広場」と言います。簡単に言えば駅前広場。バスやタクシーが乗り入れるロータリーです。
参照:西東京市HP 西東京都市計画道路事業3・4・24号田無駅南口線交通広場の事業認可を取得しました

田無駅北口再開発事業と違い、今回の南口はあくまでも道路整備事業(街路事業)です。住んでいる人に立ち退いてもらって新しい道路を作るのと同じです。少し乱暴に言えば、そこに住んでいた人、お店を開いていた人がその後どこへ移ろうと知ったこっちゃないというわけです。ですから、南口には個人商店も含めて多くの店舗がありますが、今後これらの店舗が田無の地で営業を続けられる保証はないということです。

ではなぜ南口では街路事業としたのか。12月議会での私の質問に対し、以下のような答弁がありました。長いですが引用します。

田無駅南口の周辺道路におきましては、朝夕の通勤時間帯に送迎目的の車両からの路上での乗降ですとか、田無駅南口階段の直近まで乗り入れる車両が見られることから、歩行者・自転車の方との錯綜が生じているといった状況が見られたところでございます。また、広場の計画区域周辺におきましては、既に比較的規模が大きく、耐火構造の建物が多く立地している状況でございました。
このような状況も踏まえまして、街路事業につきましては、まず事業エリアが小さいこと、この点に加えて、事業性といった面では、駅前広場区域内のみが対象となることで最も効率的に事業が進められること、また合意形成といった面では、関係権利者の方が最も少ないことで、合意形成に要する期間は短くなりますので、こういったことが想定されることから、早期の整備に向けても最適であると判断したところでございます。
質疑の全文はこちら

かいつまんで言うと、
①車と歩行者・自転車が錯綜して危ない
②計画してる広場の周りは規模が大きくて耐火構造の建物が多かった(つまりそのままでOK)
という状況を踏まえて、
③最小のエリアで早くできる街路事業にした
ということになります。

私は、田無駅南口に交通広場を作ること自体に反対するものではありません。しかし、今の計画ではあくまでもできるのは「広場」だけ。下手をすると立派な広場はできたが、お店も何もない寂しい駅前になる可能性もあります。もちろん一定数の乗降客がいれば市場原理からお店はできるかもしれませんが、南口にある田無庁舎・図書館・公民館・きらっとに加え、駐輪場とイングビル辺りの一帯をどう活用していくのかが南口の賑わいにとって大きな鍵になると思います。それについては長くなるので別の機会に譲りますが、市民の皆さんからもどんな南口になってほしいかというご意見があればぜひお聞かせください。

なお、交通広場の完成予定は令和4年度内。つまり令和5年3月までということですが、用地取得が順調に進んだ場合という前提です。今後の進捗をチェックしていきたいと思います。

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