昨夜19時から、田無庁舎会議室で開かれた庁舎統合方針(案)の市民説明会に参加してきました。
開始時間には10名ちょっと。遅れて5、6名というところだったでしょうか。
庁舎統合方針(案)の具体的な内容については市のHPを見ていただければと思いますが、私は説明を受けて以下の2点について質問しました。
①昨年の「素案」説明会では、平成35年度の庁舎統合を目指すんだと繰り返し市は主張しており、田無庁舎の暫定活用案についても課題が多いとして否定していた。にも関わらず今回田無庁舎の暫定活用案となったのか。昨年の段階と今の段階で何か変わったことがあるのか。また課題として挙げていたことは解決されたのか。
②今回の「案」では保谷庁舎機能を田無庁舎周辺に集約するため、現在の中央図書館・田無公民館を現市民会館の場所で合築複合化するとしている。これでは田無駅近くにある図書館・公民館が駅から遠くなってしまう。図書館・公民館は市役所と比べても利用頻度の高い施設であり、武蔵野プレイスの成功例にもあるように利便性の高い場所に設置するべき。図書館・公民館の市民会館の場所での合築複合化は既定路線なのか。
まず①について。去年の段階、いや正確に言えば今年の3月までは「平成35年までの庁舎統合を目指す」と市は主張していました。財政負担や市民サービスの問題などをあげて、懸命に庁舎統合の必要性を説き、あと20年ほど耐用年数が残っている田無庁舎を活用したらどうかという意見に対しても、課題が多いとしは市はこれを否定してきたのです。ところが、今回の「案」では市が否定していたはずの田無庁舎を活用した暫定方策を「当面の方策」にするとなったのです。そこで、何か状況が変わったのかと質問したのですが、二庁舎体制による財政負担が若干減ったという点で一歩進んだとするものの、課題とされた点が解消されたわけではないようです。
②については庁舎統合とセットで持ちだされてきた問題で、田無庁舎周辺に庁舎機能を集約するため、中央図書館・田無公民館を現在の場所から市民会館の場所に移して、三館を一緒にするというものです。庁舎統合というメインテーマの陰に隠れがちですが、多くの市民にとっては市役所の場所よりも図書館・公民館の場所の方が重大問題です。現在の図書館・公民館は駅前とは言えないにしても、「駅近」の立地です。これが市民会館の場所となれば、3倍以上遠くなります。
実は、昨年の「素案」では、4つ示されたどの統合案になっても、図書館・公民館は現在の場所で建て替えられることになっていました。武蔵境の駅前にできた武蔵野プレイスのように、通勤・通学帰りにも気軽に立ち寄れる新施設になればいいなあ、という期待を持っていたのですが、今回の案では庁舎機能を集める代償としてこの文化施設が駅から遠い立地に追い出されてしまっているのです。そこでこの三館の合築複合化は既定路線なのかと聞いたのですが、市の回答は「市としては市民会館と合築複合化する考えだ」というものでした。
これについては、私の後に続いた複数の市民から「図書館・公民館は便利立地にあるべき」との意見が出ていましたので、是非とも市としては真摯に意見を聞き、見直してもらいたいと考えます。
残念ながら市民説明会は明日(5/15)が最終回となっていますが、パブリックコメントは5/22まで受け付けています。また、個別の要望があれば「ミニ説明会」として出張型の説明会を開いてくれるとのことです。庁舎統合問題は単に市役所の位置を決めるだけにとどまらない問題です。知らない間に決まってた、ではダメなのです。是非とも多くの市民の皆さんに関心を持っていただきたいと思います。