予算・決算特別委員会のネット中継に向けて前進した、のか?

今日の議会運営委員会で、市民から提出された「西東京市議会の予算特別委員会・決算特別委員会のインターネット中継の実現を求める陳情」の審査が行われました。陳情は、他の常任委員会と同様に予算特別委員会・決算特別委員会でもインターネット中継をするよう求めるものです。

先に結果をお知らせすると、「質疑時間等をはじめとした課題を解決し、予算・決算特別委員会のインターネット中継の早期実施に取り組む」との意見を付した上で趣旨採択となりました。趣旨採択とは、書かれていることをそのまま実現するには課題があるが、文字通り趣旨には賛成しますという場合に取られる手法です。

「早期実施に取り組む」となったことは前進したと捉えることもできますが、正直、私の中ではなぜすぐに実現できないのかという思いが残ります。

審査では、最初に自民党の委員が「基本的には賛成だが、質疑時間が今のルールで行うと全員が質問できない。誰かが我慢することになり不公平だ」といった意見、公明党の委員が「賛成だが、常任委員会のインターネット中継もいまだ試行実施の段階であり、検証が必要だ」といった意見を述べました。続く各会派の委員と無所属議員も、「賛成で、進めるべきだが、課題を解決してから」という立場からの意見が続きました。

確かに、質疑時間については課題として挙げられていました。今は、コロナ禍の対応ということで、基本的には午後5時に委員会を終われるようにと、確保できる時間を委員数で割り返して1人あたりの質疑時間を申し合わせるということをしていますが、本則では予算・決算特別委員会の質疑時間は60分×2区分の計120分であり、この時間を全委員がフルに使うと規定の日数では終わらないという構造になっています。そのため、質疑時間を短くしたり、質疑をせずに「協力」する委員がいるという状況でした。それでも、日程後半では午後10時、11時まで委員会を開催することがありました。

だからと言って、この問題の解決がインターネット中継の前提であるかのような議論には違和感がありました。質疑時間等の問題は問題として別に議論していけばいい話で、いま現に行われている委員会、いずれは議事録にも残る委員会の様子を、ネット中継でも見られるようにするという「だけ」の話です。なので、「質疑時間等の問題は別途議論すればよく、インターネット中継は進めるべき」という趣旨の発言をしました。

ただ、残念ながらこのような意見を述べたのは私だけで、大勢になりませんでしたので、冒頭のような形での「趣旨採択」となりました。曲がりなりにも「早期実施に取り組む」との意思を議会として示すのですから、早期って言ったのに何年たっても実現しないじゃないか!ということにならないよう、今後も取り組みを促していきたいと思います。

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