令和4年第2回定例会での委員会審査報告を、①と②に分けてお送りします。まずは常任委員会の報告からです。
【6月10日 企画総務委員会】
私が所属する委員会です。
今回は付託された議案がなく、「事務処理適正化の取組について」と「公務員の定年制の見直しについて」の2件について、担当から説明を受けました。定年引上げについては、国家公務員法・地方公務員法の改正案が成立・公布されたことにより、西東京市でも令和5年度以降段階的に引き上げられることになり、次の第3回定例会に関連する条例改正案を提出予定とのことでした。
【6月10日 建設環境委員会】
議案第35号 西東京市廃棄物の処理及び再利用に関する条例の一部を改正する条例
事業系一般廃棄物の処理手数料を1キログラムにつき52円から59円に、事業者から排出されるし尿の処理手数料を1リットルにつき43円から64円にするというものです。
令和3年度に一般廃棄物処理基本計画の改定を行うため、西東京市廃棄物減量等推進審議会に諮問した結果、これまでの消費税率の上昇や収集経費の増加を踏まえ、適正な手数料のあり方について再検討を望むという答申があった。改正額については、原価計算を行い、使用料等審議会に諮問した結果を踏まえたものだという説明がありました。
結果:賛成全員で可決
議案第36号~第46号 市道路線の認定について
宅地開発による道路の寄附に伴う新たな路線の認定が10件、土地区画整理事業に伴う新たな道路の認定が1件です。
結果:賛成全員で可決
陳情第9号 「農のプラットホーム」の構築立ち上げの陳情
陳情が求めている「農のプラットホーム」については、令和元年7月の都市計画審議会からの
「都市農地の保全と価値創造に関する提言」を受けて庁内検討を行い、令和3年度末までの検討結果を検討報告書として提出、この中に「農のプラットホームを立ち上げ、そのあり方の検討を進めていく」旨が書かれていると市側から説明がありました。
また、あわせて求めている、市民の資金作りを考え、みどり基金を拡充する制度を創設することは考えていないとの説明がありました。
結果:賛成なしで不採択
リンク:建設環境委員会(令和4年6月10日)①午前 YouTube
リンク:建設環境委員会(令和4年6月10日)②午後 YouTube
参考リンク:西東京市都市計画審議会からの建議に対する検討報告書 西東京市Web
【6月13日 文教厚生委員会】
議案第33号 西東京市国民健康保険条例の一部を改正する条例
議案第34号 西東京市介護保険条例の一部を改正する条例
それぞれの保険料について、新型コロナウイルス感染症等に係る減免の申請について、令和4年3月31日までの間に納期限がくるものとしていた規定を1年延長し、令和5年3月31日とするものです。
結果:いずれも賛成全員で可決
陳情第7号 子どもが意見表明しやすい環境づくり及び当事者の声を聞く機会を設けることを求める陳情
子どもたちが声を上げやすい環境を整えること、虐待等の被害を経験した当事者の声を聞く機会を設けることを求める陳情です。
市側の担当者からは、個別計画策定の中で学校を通じてアンケートを行っていること、市長への手紙という形で意見が届くこともあるといった説明がありました。虐待の当事者の声を聞く機会については、ケース対応の中で話を聞く機会はあるという説明でした。
市でもさまざまな取組を通じて子どもの声を聞く機会を作っていることはわかりましたが、SNSの活用などではまだまだ課題があるのではないかと感じました。
結果:賛成全員で採択
陳情第8号 子どもの健やかな成長のため、教育現場でのマスク着用について幅広い理解とその周知を求める陳情
①教育現場でのいじめや差別をなくすため、様々な理由でマスクの着用ができない人がいることを、改めて広く周知すること
②未就学児については子どもをよく知る保護者の判断を尊重すること
③これらを市教育委員会、各学校や園で発行されているガイドラインやお便り等に共通の内容として記載すること
の3点を求める陳情でした。結果としては、趣旨採択(書かれていることすべてをその通り受け止められないが、趣旨には賛同するという場合に取られる手法)となりました。
この陳情の審査の中で気になったのは、以下の2つの点です。
①陳情者の感じていることと、教育委員会の認識がかみ合っていない
陳情は1105名の署名とともに提出されました。陳情の中には、「マスクの非着用によって差別やいじめの対象となり、ストレスを抱え登校を渋ったり、不登校に至る事例まで起きている」「実質マスクの着用は強制のような形になっている」と書かれています。
これに対し教育委員会側の答弁は、「そのような報告は受けていない」「強制はしていない」
といったものでした。児童館や、保育所を担当する各課長からも、「強制ではなく推奨」といった答弁が出てきます。認識が合っていないのです。委員からも「なぜこんなに違ってしまうのか」という声が上がりました。
②陳情者の意図や思いを直接伝えられない
これはこの陳情に限ったことではないのですが、陳情審査に陳情を出した当人は参加できず、出された文面をもとに「こういう意図じゃないか」とくみ取りながら審査が進みます。時には、そういうことが言いたいんじゃない!という思いになることもあると思います。今回の審査でも、おそらく陳情者は議論を聞きながら色々と言いたいことがあったのではないかと思います。陳情者が何らかの形で発言できる機会が必要ではないかと感じます。
結果:異議なしで趣旨採択
なお、議案と陳情の審査の後、西東京市民会館跡地活用事業の事業者選定結果や、今後のスケジュール、施設概要について担当から説明を受けました。
リンク:文教厚生委員会(令和4年6月13日)①午前 YouTube
リンク:文教厚生委員会(令和4年6月13日)②午後 YouTube