令和6年度予算が成立 結果は大差だが・・・

昨日3月26日、第1回定例会が最終日を迎えました。令和6年度の一般会計予算は、賛成25 対 反対1 という、結果だけを見れば大差で可決成立しました。しかし、その中身は決して褒められたものとは言えません。

西東京市独自の若者への経済的支援であった学生等応援特別給付金を取りやめる一方、キャッシュレス決済ポイント還元事業は今年度当初より予算額アップで継続するなど、バランス感に欠ける内容でした。様々な課題があり、決して完璧な予算とは言えないことは賛成討論の中で厳しく指摘しました。

他の会派の議員とも意見交換し、場合によっては反対も考えましたが、学校給食費の完全無償化など、多くの市民が4月からの実施を待ち望んでいる事業もあることから、まずは本予算を執行することが市民益に適うと判断しての賛成となりました。

私の討論の全文を以下に掲載します。なお、実際の発言、言い回しは若干異なる可能性があります。

議案第6号 令和6年度西東京市一般会計予算に対し、賛成の立場で討論いたします。

冒頭申し上げておきたいのは、私は本予算の内容に決して満足しているわけではないということです。もちろん、評価すべき点もありますが、課題のある点、不足する点が多々ある内容であると考えています。諸手を挙げての賛成ではなく、最後まで悩んだ末の賛成であることを、まずは市長にご認識いただきたいと思います。

令和6年度予算の目玉ともいえる事業が、小・中学校の給食費完全無償化であると思います。これについては、私も過去複数回にわたって議会で取り上げ、令和5年第4回定例会では、東京都が事業費の2分の1を補助する方針であることを踏まえ、市長の決断を求めてきた立場から、評価するものです。
しかしながら、給食費無償化が本市の財政に与える影響については、注意していかなければなりません。過去の答弁で7億円台と示されていた給食事業費の総額は、今定例会において8億9千万円と示されました。そのうち、当初予算段階での本市の負担額は5億3500万円とのことです。この額は、一定程度圧縮されていく可能性があるとは言え、当初想定していた金額と比べると、かなりの上振れと言えるのではないでしょうか。今後、アレルギーのある方、様々な事情により学校に通うことができない方、私立学校に通っている方などへの対応が求められる中、本市の財政負担はさらに増えることも予想され、令和7年度以降、どのような形で事業を継続できるか、本市の財政に与える影響を踏まえた判断が求められます。
学校給食費の無償化については、自治体によって格差が生じることは好ましくないことから、国の責任において実施されるべきであり、市としても引き続き強く要望することを求めます。
また、給食費無償化により、質の低下を招くような事態とならないよう、食品安全基準に基づく食材の購入、給食物資納入業者登録制度といった仕組みを維持し、栄養バランスの取れた安全でおいしい給食の提供を続けていただき、子どもたちの成長を支えていただくようお願いいたします。

本年は、1月1日の能登半島地震で幕を開けました。首都直下地震をはじめ、本市にも大きな影響を与えうる大災害が、いつ起こるかわかりません。こうした中で、災害への備えにこれまで以上に力を入れることが求められます。
食料等の備蓄については、想定される避難所避難者数の2日分となっていますが、委員会の質疑では他自治体においては3日分としている例が多いことが示されました。自宅や自主避難所など、指定避難所以外に避難している方への対応、避難生活が長期化した際の対応なども考慮に入れ、自助としての各家庭での備蓄を求めることを基本としつつも、市としての適正な備蓄量がどの程度かについて検討し、必要な備えをしていただくようお願いいたします。また、同僚議員が指摘し、能登半島地震では今もなお不自由な状況が続いているトイレの問題など、喫緊の課題に取り組んでいただくようお願いいたします。

学童クラブの過密化解消に向けた取り組みとして、これまで定員の大幅超過が常態化していた田無柳沢学童クラブ、本町学童クラブ、東学童クラブの3クラブにおいて、学校の教室等を放課後や長期休業の期間に一時利用するタイムシェア事業が開始されることは、根本的な解決ではないものの、一定の効果がある取組であると思います。3クラブでの試行実施の結果を検証し、他のクラブにも広げることも検討いただきたいと思います。また、田無柳沢学童クラブの柳沢小学校内への整備を令和8年1月の開設に向け着実に進めると共に、他のクラブにおいても定員超過の解消に向けた施設整備に取り組むよう求めます。

キャッシュレス決済ポイント還元事業について、個人消費に足踏みが見られる中、市内経済の好循環のために必要だとの説明が繰り返され、令和5年度当初予算額よりも増額した上での継続実施となっていますが、学生等応援特別給付金のように、実績も伸びていて、担当課も効果があったと評価している事業であっても、当初予算に計上されなかった事業がある中で、その規模感はバランスに欠けていると改めて指摘します。令和5年度の効果検証に関する委員会資料が提出されましたが、決済金額の25%をポイント還元したにもかかわらず、半数近い事業者で来店者数、売り上げを伸ばすことができなかったことは大きな課題です。さらに、事業実施終了後は3割強の事業者で来店者数、売り上げが減少していることも、改善すべき課題です。こうした課題に目をつぶるかのように、「99.2%の事業者で来店客数を増加または維持することができた」などといったまとめ方で効果があったことを強調するのは、継続実施を前提とした都合のいい受け止めではないでしょうか。キャッシュレス決済ポイント還元事業こそ、一旦立ち止まって、見直しを考えるべき事業なのではないかと申し上げます。
また、昨年秋に本事業を実施した際には、事業期間中に予算上限を超過し、途中で停止することが叶わなかったため、予備費の充用により5180万円、予算の流用により550万円、合計5730万円が措置される事態となりました。西東京市始まって以来の年度途中2回の予備費の増額を招く事態となったことは、予算の執行管理という点から大きな問題であり、議会における予算審査の意義を失わせかねない問題であったと厳しく指摘します。
令和6年度は、学校給食費の無償化をはじめ、様々な行政需要に対応するため、当初予算段階から17億円を超える財政調整基金の繰り入れが行われています。これまで以上に厳格な予算の見積もり、執行管理が求められています。キャッシュレス決済ポイント還元事業の実施にあたっては、事業者との情報共有をより一層緊密に行い、間違っても今年度のような多額の予備費の充用という事態を繰り返すことのないようお願いします。

完全分煙を前提としたコンテナ型・箱形の喫煙所設置の検討については、駅前の一等地に、多額の公金を投じて市が喫煙環境を整備することが適切であるか、慎重に検討することを望みます。また、喫煙所を設置さえすれば、ポイ捨てを減らすことができるのかについても、他自治体の事例等を踏まえ、あわせて検討されるようお願いいたします。

公園遊具や設備等が損傷し、そのままになっている例が散見されます。予算の都合等によりすぐに対応できないケースも多いことは理解していますが、市民の目から見て放置されていると受け取られることのないよう、市としても状況を認識し、対応を検討していることや、いつ頃までに対応するのかといった時期的なめどなど、市民の納得を得られるような見せ方を工夫していただくことを要望します。これは公園に限ったことではなく、市民会館、ひばりが丘中学校、保谷庁舎の跡地活用等、他の分野でも共通して言えることであると申し添えておきます。

消費生活展の委託料の計上が見送られた件については、今後の実施方法・内容について検討していくとのことですが、実行委員会に参加している市民の皆様は、市の進め方について不信感を抱いており、令和7年度以降にどのような形で継続していけるのか、大変不安に感じておられます。市民の皆さんの理解を得ながら、今後の実施方法について丁寧に協議を進められることを望みます。

ここまで、委員会で取り上げたいくつかの課題について改めて意見を申し述べました。様々な課題があり、決して完璧な予算とは申し上げられない内容であるとの認識は変わりませんが、冒頭に触れた学校給食費の完全無償化など、多くの市民が4月からの実施を待ち望んでいる事業もあることから、まずは本予算を執行することが市民益に叶うものと判断いたしました。

その上で、本予算に十分反映されていない点、特に、市長が施政方針で若者参画を政策の柱に据え、若者を応援する姿勢を示す中で、本予算に盛り込まれていない若者・学生等への本市独自の経済的支援については、これまでの事業の評価、振り返りをするとともに、当事者である若者・学生等の声を聞き、できる限り早期に実施することを求めます。

以上、本予算に対する賛成討論といたします。

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