11月15日から26日まで、きこえない・きこえにくい選手の世界的な総合スポーツ大会である「東京2025デフリンピック」が日本で初めて開催され、都内各地の会場で熱戦が繰り広げられました。
11月24日、開催期間にあわせて渋谷区代々木の国立オリンピック記念青少年総合センターに開設された「デフリンピックスクエア」に行ってきました。大会運営本部や練習会場など、選手のための大会運営拠点としての機能に加え、デフスポーツやろう者の文化への理解を深めるコンテンツが用意された交流の場となっていました。

当日は、ろう者のお笑いコンビである「デフW」による、ろう者のあるあるを伝えるコントを観てきました。ガラス越しや、周囲の音が大きいライブ会場でも、ろう者は手話で会話することができる!という話はなるほどと思いました。相手に伝えようという気持ちが大切というのは、手話に限らずの話ですね。

会場には、映画館で字幕を映し出すメガネ、話した言葉や手話を文字化する装置など、様々なコミュニケーションの助けになるツールが展示されており、実際に体験することもできました。

何より、会場内のあちこちで聴者とろう者、国籍の壁を越えて、身振り手振りや手話を交えてのやり取りが行われている様子は、オリンピックとは違いますが、無観客開催となった東京五輪で体験できなかった感覚に近いものなんだろうなと思いました。
実際の試合の雰囲気も感じたいと、千駄ヶ谷の東京体育館に移動し、卓球の試合を観戦してきました。団体戦で亀澤理穂選手が登場したところを観ることができ、会場内大いに盛り上がっていました。会場内のモニターには、ボールを打つ音が文字で表示されたり、拍手が起こると手のイラストが表示されたりしていました。

西東京市ゆかりの選手としては、柔道女子個人70kg級・団体戦に市内在住の衣川暁選手が出場しました。これに先立って11月4日には壮行会、キャラバンカー出発イベントが田無庁舎で開かれました。市長、市議会議長ほか、多くの議員や職員、また小学生が応援に駆けつけました。私も衣川選手に簡単な手話でご挨拶し、応援の気持ちを伝えさせていただきました。

衣川選手の試合を現地で見ることは叶わなかったのですが、見事に初出場で銅メダルを獲得する活躍を見せました。衣川暁選手、おめでとうございます!
今回のデフリンピックを契機に、様々な障害や特性を持つ人への理解が深まればと思います。

